キャンプ初心者の皆さんにとって、最初に考えるキャンプ料理といえば『肉料理』ではないでしょうか。
しかしキャンプ通の方々には、日本の代表的な料理である「天ぷら」をキャンプ料理で作る事が、じわじわと広まっております。
「天ぷら」は油が跳ねるし、火傷しそうだし、後片付けも大変そうと、何となくネガティブなイメージがありますが、実は「天ぷら」は誰ても簡単に作れる料理であります。
江戸時代では屋台で揚げた「天ぷら」を、庶民がおやつ感覚で食べていたほど、お手軽な食べ物として存在し、今でいうファーストフード的な存在でした。
「天ぷら」は見た目も豪華ですし、準備もラクで特に難しい味付けも要らないので、キャンプで気軽に楽しむ事が出来ます。
そこで今回この記事では、キャンプ初心者の方がキャンプで美味しい「天ぷら」を作る事ができるよう、紹介していきたいと思います。
キャンプ用「天ぷら」準備
①ガスバーナー
肉料理と違って天ぷらの場合、ある程度の温度調節が必要になってきます。
火力調節が難しい「炭火」では無く、細かい火力調整ができる「ガスバーナー」のほうが美味しく天ぷらが作れます。
②クッカー鍋
小さい鍋であっても少し深さがあれば、問題なく天ぷらを揚げる事が出来ます。
また大きめのクッカーを使う時には、鍋に油を多く入れてしまうのは少し勿体ないので、鍋には浅めの油を入のほうが良いと思います。
浅めの油でも「天ぷらは」充分美味しく揚げる事ができます。
又、油の特徴として温度が上がると膨張し油の量が増えますので、油が冷たい状態であれば、使いたい油の量よりも、少し少なめの量の油を鍋に入れてください。
③てんぷら粉 小麦粉
基本的な衣の作り方は、小麦粉と同量の水と卵を容器に入れて、混ぜすぎずさっくりと混ぜてください。(卵は無くてもいいですが、入れると衣もサクっと揚がり、色も綺麗になります。)
衣作りに自信が無い方は、便利な「てんぷら粉」を使ってください。(小麦粉よりも値段は高いです)
④揚げ物バット
揚がった天ぷらを、そのままクッキングペーパーに置く方もいますが、それではペーパーが吸った油が天ぷらに滲んでしまいます。
やはり薄いバットに網を乗せた揚げ物用バットの方が美味しく仕上がります。
⑤固めるテンプル
使った油が綺麗であれば、そのままペットボトルに入れて持ち帰ってもいいですが、捨てる場合は「固めるテンプル」を用意してください。
新聞紙に油を吸わせて、そのまま燃えるゴミに出しても良いです。
絶対にキャンプ場の炊事場に流したり、土に埋める事は絶対にやらないでください。
天ぷらの揚げ方
素材に必ず打ち粉をする
素材の表面に薄く小麦粉をまぶす工程を「打ち粉」と言いますが、この打ち粉を行わず素材をそのまま衣に付けて揚げる方が以外にも多くいます。
打ち粉は素材と衣をくっつける「糊」の役割があります。
打ち粉をしないで揚げた天ぷら衣は殆ど剝がれてしまって、素揚げのようになってしまいクドイ天ぷらになってしまいます。
ビニール袋かジップロックに素材をまとめて入れて、小麦粉を適量入れてそのままシャカシャカ降れば、簡単に打ち粉が出来ますので、是非お試しください。
油の温度
天ぷらの出来具合は、衣の出来(シャビシャビ過ぎず、ドロドロ過ぎず)と揚げ油の温度でほぼ決まります。
天ぷら衣の分量は先程触れましたので大丈夫かと思いますが、自動で温度を調節してくれる家庭のガスレンジと違って、キャンプでは自分で敵温を判断しなければなりません。
料理人には指を入れて温度を確認する達人も居ますが、さすがにそれは無理だと思いますので、安全に確認できる丁度良い温度の見分け方を紹介します。
・箸を熱した油に入れて、箸から泡が静かに出てきたら適温です。
・衣を指から数滴を熱した油の中に垂らして、鍋底ギリギリまで沈んでゆっくりと浮かんできたら適温です。
このような方法で、油の温度を確認して見てください。
串揚げ天ぷら
キャンプの時には、普段と違う天ぷらを味わってみたい方は、素材を串に刺して衣をくぐらせて、揚げながら食べる天ぷらも良いのではないでしょうか。
串に刺すだけで雰囲気も変わりますし、調理も簡単にできて良いと思います。
串揚げ天ぷらの時は、狭くて深さのあるクッカーがやり易いかと思います。
勿論素材には、打ち粉をする事も忘れないようお願いします。
お勧め、天ぷら食材
油で揚げてカリッと衣が揚がれば、どんな食材でもおいしくなると言っても過言ではありません。
その中でも特にお勧めの食材を紹介したいと思います。
根菜類
油で揚げるため固い根菜類は天ぷらによくあいます。
固い根菜類を切る時は手元が狂ってしまう時が多いので、指を切らないよう気を付けてください。
・ 「サツマイモ」・「カボチャ」・「蓮根」・「人参」・「タケノコ」
魚介類
天ぷらにとっての魚介類は、メイン食材といっても言いと思います。
魚介の下ごしらえは大事ですので、忘れないよう行ってください。
・「エビ」・「キス」・「ホタテ」・「魚の切り身」・「カニカマ(本物のカニは高い)」
葉物
春が旬の・「タラの芽」・「フキノトウ」・「菜の花」のような、春の食材は天ぷらによくあい、何とも言えない大人の苦味が病みつきになります。
そのほかにも・「大葉」・「のり」も天ぷらによくあいます。
まとめ
天ぷらは難しいそうに思えますが「準備が簡単」「調理がラク」「美味しい」と良いことばかりなので、実は天ぷらはキャンプ向き料理なのかもしれません。
肉の焼ける音もいいですが、山で聞く天ぷらを揚げる音もひと味違って良いかと思います。
しかも揚げたての天ぷらはお酒も進み、楽しいキャンプ間違いないです。
肉料理もいいですが、是非キャンプで天ぷらも楽しんでください。
最後まで御覧頂き、ありがとうございます。
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